「要求どおりにならないと激しく泣き、何をしても怒っているように見える。どう対応すればよいのか分からない」。 1歳のお子さんを育てていたお母さんから受けた相談を、親子の性格を決めつけるのではなく、 お互いが安心できる条件を整理するために九星気学を使った事例です。
相談者や関係者を特定できないよう、会社名・職種・時期などの情報を省略し、会話は趣旨を変えない範囲で再構成しています。九星気学や宇宙盤は、人を評価したり重要な判断を代替したりするものではなく、状況を客観視して対話を始めるための参考情報として使用しています。
「ワガママなのでは」と悩んでいたお母さん
お母さんは、お子さんが何かをしたいと思うと、周囲の声が届かないほど一直線に向かっていくこと、 止められたり思いどおりにならなかったりすると、非常に強く泣いて抵抗することに困っていました。
大人が用意した遊び方とは違うことを始めたり、興味が次々に移ったりするため、 「落ち着きがない」「自分の育て方が間違っているのではないか」と自分を責めていたそうです。
1歳という年齢を踏まえ、傾斜星・月命星・日命星を中心に確認
今回の相談では、1歳という年齢を踏まえ、社会の中で担う役割や外向きの傾向として表れやすい本命星だけで人物像を判断しませんでした。 本命星は補助的に扱い、心の土台を見る傾斜星、身近な関係で表れやすい月命星、瞬間的な反応を見る日命星を中心に確認しました。
お子さんの傾斜星は三碧木星、月命星は五黄土星、日命星は一白水星でした。お母さん側の複数の命星には、八白土星と二黒土星の傾向が見られました。
傾斜星・三碧木星から見た「すぐに試したい」という速度
三碧木星は、雷や芽吹きにたとえられ、関心を持ったものへすぐに近づき、自分で試してみたいという勢いを持ちやすい星です。 傾斜星として表れる場合、本人にとっては「考えてから動く」よりも、「動きながら確かめる」方が自然なことがあります。
そこで私は、お子さんの行動を「我慢ができない」とだけ捉えるのではなく、 心が動いた瞬間に、自分の体でも確かめたい速度を持っていると考えてみることを提案しました。
月命星・五黄土星から見た「自分で決めたい」という意思
月命星は、家庭や身近な人の前で出やすい面を見る材料です。 五黄土星には、自分の判断で流れを変えたい、納得できないまま従うより自分で確かめたい、という強い意思が表れることがあります。
ただし、「五黄土星だから癇癪が激しい」と説明したわけではありません。 1歳児の強い泣きや感情表現は発達段階でも起きるため、星だけを原因にはせず、 身近な場面で「自分でやりたい」という気持ちが強く表れやすい可能性を考える補助材料にしました。
日命星・一白水星は、瞬間的な反応を見る参考に
日命星は細かな反応や、その場での気持ちの動きを考える参考情報です。 一白水星には、状況を敏感に受け取り、流れが変わると一度内側へ引くような面があります。 ただ、1歳という年齢では言葉で気持ちを整理できないため、泣く、固まる、別のものへ関心が移るといった反応を、星だけで説明しないよう注意しました。
親子で「安心できる速度」が違っていた
お母さん側には、八白土星や二黒土星の、境界を守ること、様子を見ながら進めること、決まった流れを積み重ねることを大切にする傾向がありました。 小さなお子さんを安全に育てるうえで、それは必要な力です。
一方、お子さんは「いま触りたい」「自分でやりたい」という速度を持っていました。 どちらが正しい、間違っているという話ではありません。
お母さんにとっての安心は「危険がないことを確かめ、順番どおりに進めること」。
お子さんにとっての安心は「興味を持った時に、自分で触って確かめられること」。
親子で安心できる条件が違うのかもしれません。
この見方を伝えたところ、お母さんからは、 「子どもが自分を困らせようとしているのではないと考えられただけでも、肩の荷が下りた」という趣旨の言葉をいただきました。
提案した二つの関わり方
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安全を確保したうえで、本人が試せる範囲を広くする
危険な物や、どうしても触れてはいけない物は大人が先に遠ざけます。そのうえで、遊び方を任せられる物、本人が選べる物、止めなくてもよい範囲を増やします。 「多少のけがを覚悟して自由にさせる」という意味ではなく、大人が安全な枠を作り、その中では試行錯誤をなるべく止めないという考え方です。 -
感情が高まった時に、短い言葉で気持ちを代弁する
「それをやりたかったんだね」「止められて悔しかったね」「まだ遊びたかったね」のように、短い言葉で気持ちを表します。 泣いている最中に長く説明したり、すぐに納得させようとしたりせず、まず安全を確保し、落ち着くまでそばにいることを優先しました。
後日いただいた感想
後日、お母さんからは、子どもをすぐ止めたり叱ったりする前に、 「何をしたかったのだろう」と考えられるようになったこと、二つの対応を意識してから以前より対応に迷いにくくなったことを伺いました。
すべての強い泣きや衝突がなくなった、という話ではありません。 しかし、お母さんが「ワガママな子」「自分を困らせる子」という見方から離れ、 お子さんの行動の背景を考えられるようになったことが、親子の関わり方を変えるきっかけになりました。
九星気学に子育てを改善する効果があると証明する事例ではありません。同じ命星でも、年齢、発達段階、生活環境、体調、経験によって行動の表れ方は異なります。 九星気学は発達や健康状態を診断するものではありません。強い癇癪、睡眠、食事、発達などへの心配が続く場合は、小児科、保健センターなどの専門機関へ相談することが優先です。
この相談で、九星気学が果たした役割
この事例で九星気学は、お子さんの性格を決めるために使われたのではありません。 親子で異なる「安心できる速度」を言葉にし、お母さんが自分と子どもの状況を少し離れた位置から見直すための補助線として使われました。
星の説明が役に立ったのは、それ自体が答えだったからではなく、 「この子はなぜこうするのか」という問いを、「この子は何を確かめたいのか」へ変えるきっかけになったからだと考えています。